パートナーとアソシエイツ
当事務所では、パートナー弁護士が受けた案件を、アソシエイト弁護士や、別のパートナー弁護士と共同で担当させていただくことが多いです。私が最近受任した訴訟の見積書にも、こんなことが書いてあります。
~本件の担当者については、千原曜は書面の作成・方針の指揮を行いますが、さくら共同法律事務所の他の所属弁護士(パートナー弁護士である髙野弁護士と、アソシエイト弁護士である木村弁護士を予定していますが、状況によって、さらに追加する場合があります。)を担当弁護士として、共同で事件を行います。重要性がない裁判期日の場合は、担当弁護士のみが出席する場合があります。~
「千原弁護士に頼んだのだから、全部千原がやればいいじゃないか!」と思われるお客様もいらっしゃるかもしれません。この点、私から説明させていただくと、
① パートナーは、色々な案件を受け持ち、会議や役員会などの出席も多く、個別の案件にじっくり向き合うのは物理的に難しいです。一方、アソシエイト弁護士は、一つ一つの案件を丁寧に検討し、時間をかけて書面を作成することができます。パートナーは全体的な方針を決め、リスクを察知し、また、相手方や裁判所との大事な交渉場面を担当するなどの対応をします。
② また、パートナーは、寄る年波に勝てず(?)、深夜の仕事などの無理はきかず、またフレッシュな法的な知識、アイディアに乏しいという弱点があります。アソシエイト弁護士らは、これを補ってくれます。こういう「役割分担」のもとに、主任のパートナーと、担当の別の弁護士達がチームを組んで最善の解決を導くことができるわけです。
私は26歳で当事務所に入所しました。当時、河合弁護士から任せられた訴訟案件で、初めて某クライアントにお会いしたとき、露骨にがっかりした顔をされて、(口の悪い方であったため)「こんな“ボクちゃん”に任せて大丈夫なのかよ!俺は河合に頼んで高い金を払ったんだぞ。」と言われたことがありました。この案件は、反発をバネに、一生懸命頑張って、良い解決を導くことができました。このクライアントは、その後は、私のことを“ボクちゃん”などとは言わなくなってくれました。
クライアントの皆様も、当事務所のこのような分担体制について、御理解をいただければと思います。もちろん、何かご不満などがあれば、遠慮無くお知らせいただければと思います。そして、クライアントの方と当事務所の弁護団がタッグを組んで、最高の解決ができればと思います。
以上
2019年(令和元年)7月10日
さくら共同法律事務所
パートナー弁護士 千原 曜