法律紹介コラム

LAWYER COLUMN

第1回~景表法

こんにちは、さくら共同法律事務所の弁護士、髙野裕之(たかのひろゆき)です。
これから本コラムで、私が日頃手掛ける法律業務の中で、皆様の生活やお仕事に関係すると思われる法律について紹介していこうと思います。
専門的な内容や詳細は避けますが、単にそんな法律があるんだ、ということだけでも知っておいていただけると今後何かの役に立つかもしれません。
また、知らないうちに法律違反をしていたなどという事態にならないよう、手を打つこともできると思います。
不定期な掲載になると思いますが、ご容赦ください。

さて、記念すべき(?)第1回は「不当景品類及び不当表示防止法」です。
少し略して景品表示法と言われますが、さらに省略して「景表法」とも呼ばれることもあります。
この世の中には沢山の商品やサービスがありますが、皆さんはどのようにそれらの中からどのように購入する商品やサービスを選びますか?
実際の商品を試しに使ってみたり、サービスを受けてから購入の判断ができればベストですが、多くの方は商品やサービスについての広告や口コミ、ランキングサイトなどを見て判断する場合が多いのではないでしょうか。インフルエンサーのSNSから情報を得る人もいるでしょう。もしかすると商品やサービスの良しあしに加えて、商品やサービスを購入すると抽選、あるいは漏れなくもらえるプレゼントに惹かれて購入を決意する人もいるかもしれません。
もっとも、もしも商品の広告に書かれている内容が事実と異なっていたり、あるいは誇張した内容だったらどうでしょうか。あるいは、口コミやランキングが第三者の客観的な評価ではなく、商品やサービスを販売する事業者自身による表示だとしたらどうでしょう。そのような表示は適切な広告、宣伝活動とはいえませんよね。あるいは、高額なプレゼントが当たるかもしれないと期待して粗悪な商品を買わされたら頭に来ませんか?

景表法はその第1条で、「商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。」と定めており、商品やサービスについての適切な広告や宣伝を促し、過大な景品を規制することで健全な競争社会の実現を図ろうとする法律です。
景表法が規制する不当な表示には、大きく分けて商品やサービスの品質等に関する優良誤認表示と、商品やサービスの価格や取引条件に関する有利誤認表示があります。
優良誤認表示は、たとえば根拠もなく「世界売上No.1」と表示していたような場合であり、有利誤認表示は、たとえばいつも500円で販売しているにもかかわらず「通常価格1,000円のところ今だけ半額」と表示したような場合が典型的です。
また、不当に過大な景品を規制するため。商品やサービスの購入者に対して提供できるプレゼント(景品類)について、取引額に応じた上限額などを規定しています。
景表法に違反する不当表示を行ったり、過大な景品を提供したりした場合、措置命令という行政処分や、不当表示によって得た商品やサービスの売上金(利益ではありません)の3%の課徴金の納付を命じられるといった大きなペナルティが課せられます。また、行政処分を受けた場合は社名が公表、報道されるため、世間一般に悪徳企業であるとのイメージを持たれることも無視できません。

私は、日頃からこのような内容で商品の宣伝や広告を行いたいが問題ないか、といった形でご相談を受けることが良くありますが、景表法の規定(ガイドラインや業態別の公正競争規約なども多く存在します)を踏まて、宣伝や広告の手法や表示について検討させていただいております。
商品やサービスを消費者に販売しようとするBtoCの事業者にとって、景表法はある意味もっとも重要な法律かもしれません。くれぐれも「行き過ぎた」景品や表示にはご注意くださいね。

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